生地は、製品の印象を大きく左右する「デザインの一部」です。
どんな生地を選ぶかによって、同じデザインでもまったく別の仕上がりになります。
また、生地によっては縫製の可否が変わるため、デザインを考える前に生地を決めるのが基本です。
生地は大きく分けて次の2種類です。
| 種類 | 特徴 | 代表的なアイテム |
|---|---|---|
| 布帛(ふはく) | 伸びない生地。縦糸と横糸で織られている | シャツ、スカート、パンツなど |
| ニット・カットソー | 伸びる生地。ループ状に編まれている | Tシャツ、スウェット、カットソーなど |
「ニットを縫ったもの」が「カットソー」と呼ばれます。
つまり、素材そのものが伸びるかどうかが最初の分かれ道です。
生地は厚みによっても扱いやすさが変わります。
| 厚み | 生地の例 | 特徴・注意点 |
|---|---|---|
| 厚手 | デニム・帆布など | 縫い代が重なると6重以上の厚みになることも。専用ミシンが必要。対応できる職人が限られます。 |
| 中肉 | ツイル・オックスなど | 一般的な洋服づくりに向く厚み。対応できる職人も多く、扱いやすい。 |
| 薄手 | ローン・ブロードなど | シャツやブラウスなどに使用される。比較的扱いやすい。 |
| 極薄 | オーガンジー・シルクなど | ズレやすく、縫い代がよれやすいため高い縫製技術が必要。 |
厚手や極薄素材は、専用設備や高い技術を持つ職人に依頼する必要があり、
結果的に費用が高くなる傾向があります。
以下のような特殊素材を使う場合も、対応できる職人は限られます。